2次方程式の解の公式に比べて、なんとも複雑な3次方程式の解の公式

ここの解の公式を検証

3次方程式の解の公式

因数分解で解ける簡単な3次方程式を、解の公式で求め公式が正しいことを確かめます。また、どのような計算過程で解が求まっていくのか実際に計算することで、解の構造を調べる材料とします。

題材の式

\(x^3-7x+6=(x-1)(x-2)(x+3)\)

としたいところですが、途中計算で分数がでてくるのをさけるために、解を3倍した方程式で考えます。

つまり
\(x^3-63x+162=0\)
を解の公式で解いてみます。

\(x^3-63x+162=(x-3)(x-6)(x+9)\)
と因数分解できますからx=3,6,-9が答えとしてでてくるはずです。

それでは、解の公式の\(u,v\)を求めます。

\[u=-\frac{b}{2}+\sqrt{\left(\frac{b}{2}\right)^2+\left(\frac{a}{3}\right)^3}\\
v=-\frac{b}{2}-\sqrt{\left(\frac{b}{2}\right)^2+\left(\frac{a}{3}\right)^3}\]

であるから\(a=-63,b=162\)
を代入し(計算機で)計算すると、

\[u=-81+30\sqrt{3}i\\v=-81-30\sqrt{3}i\]

虚数がでてきました。

これから実数解が求まるのでしょうか。

\(p=\sqrt[3]{-81+30\sqrt{3}i}\)
\(q=\sqrt[3]{-81-30\sqrt{3}i}\)
とし、\(pq=21\)
となるように3乗根を選択します。

計算結果

\[w=\frac{-1+\sqrt{3}i}{2}\]
とします。

※3乗根の選び方で計算結果が変わります。

3乗根は3個ありますから、それぞれの場合について計算しました。

(1)ケース1

\[\sqrt[3]{-81+30\sqrt{3}i}=3+2\sqrt{3}i\]
の場合

\(\sqrt[3]{-81+30\sqrt{3}i}+\sqrt[3]{-81-30\sqrt{3}i}=6\)
\(w\sqrt[3]{-81+30\sqrt{3}i}+w^2\sqrt[3]{-81-30\sqrt{3}i}=-9\)
\(w^2\sqrt[3]{-81+30\sqrt{3}i}+w\sqrt[3]{-81-30\sqrt{3}i}=3\)

 

(2)ケース2

\[\sqrt[3]{-81+30\sqrt{3}i}=\frac{-9+\sqrt{3}i}{2}\]
の場合

\(\sqrt[3]{-81+30\sqrt{3}i}+\sqrt[3]{-81-30\sqrt{3}i}=-9\)
\(w\sqrt[3]{-81+30\sqrt{3}i}+w^2\sqrt[3]{-81-30\sqrt{3}i}=3\)
\(w^2\sqrt[3]{-81+30\sqrt{3}i}+w\sqrt[3]{-81-30\sqrt{3}i}=6\)

 

(3)ケース3

\[\sqrt[3]{-81+30\sqrt{3}i}=\frac{3-5\sqrt{3}i}{2}\]
の場合

\(\sqrt[3]{-81+30\sqrt{3}i}+\sqrt[3]{-81-30\sqrt{3}i}=3\)
\(w\sqrt[3]{-81+30\sqrt{3}i}+w^2\sqrt[3]{-81-30\sqrt{3}i}=6\)
\(w^2\sqrt[3]{-81+30\sqrt{3}i}+w\sqrt[3]{-81-30\sqrt{3}i}=-9\)

解の公式からでてきた数式は整数になるとは思えませんが整数になりました。

ちゃんと、解の公式で解が求まっていました。

 

 

整数であることを示すには、上記の解をもつ3次方程式を作り、因数分解することで示せますが、因数分解できるかわからない時に解の公式を使ってる時には元の木阿弥です。

なお、ここで書いている根号記号(ルート)ですが、

\(\sqrt[3]{-81+30\sqrt{3}i}\)
は、3乗すると\(-81+30\sqrt{3}i\)
となる複素数(実は3個ある)のうちの一つで
\(\sqrt[3]{-81-30\sqrt{3}i}\)は\(\frac{21}{\sqrt[3]{-81+30\sqrt{3}i}}\)
を意味しています。

 

実際の入試などでの出題

この解の公式に関係する入試問題では、実数解が1つ、虚数解が2つの3次式を扱うことが多いようです。3乗根の中は複素数にならず、実数(それも正)である場合が多いです。

 

 


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